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BMW 5シリーズ・ツーリングに試乗

BMW 5シリーズ・ツーリングに試乗しました。試乗車は540i xDrive Touring M Sport。シリーズの最高価格車でした。

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2017年6月に日本市場で販売が始まった新型5シリーズ・ツーリング。先代の5シリーズのツーリング(ワゴン)は、非常にスマートなスタイリングという印象でしたが、最新型もまたそうであるようです。
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ホイールベースはセダンと同じ2975mmなので、下半身のデザインはセダンとかなりの部分共通と思います。全長もほぼ同じです。極端にリアハッチを寝かせたりせず、基本は実用重視のワゴンらしさを失わないボディラインでありながら、このスタイリッシュさを実現しており、BMWのデザインは、充実しているように思います。
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ちなみに5シリーズのセダンがこれ。セダンもまたスタイリッシュです。ドイツ車はほかのブランドもそうですが、セダンのスタイルの良さは、外せないものがあるような気がします。日本車だと、例えばスポーティーなワゴンが定評ある某車など、ワゴン優先のあまりか、どうも近年セダン版がふるわないデザインになっているような気がします。
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リアの荷室はこのように実用十分なもので、570リッターの容量を確保。
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リアハッチを閉じたままでも、ウィンドウだけを開けて、出し入れすることもでき、日常的に使うときに重宝しそうです。
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コクピットはセダンと同様のもので、7シリーズのデザインを踏襲とのこと。試乗した540i xDrive Touring M Sportは、ステアリングがソフトな革巻きで、M Sportモデルの定番ですが、握りが心地よいものです。
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ツーリングは、リアの荷重が増減することに対応して、リアにエアサスペンションを採用しています。そのためもあるのか、乗り味は非常にスムーズでした。ステアリングが弾力性に富んだ太い革巻きであるのも印象をよくしたと思います。このあと試乗したセダンの523dは、通常の硬めの革巻きステアリング、エアサスなし、可変ダンピングなしで、比べてしまうとやはり差があり、ややふつうの乗り味に感じました。
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540i xDrive Touring M Sportは、エンジンは直列6気筒3リッターを搭載。ちなみに出力は340psで、力はあるし、直6ならではのスムーズさはありますが、エンジンに悦にいるほどの存在感があるわけではありません。室内は十分に静かです。車両価格は1069万円ですから、高品質感がなくては始まりませんが、ものがよいのは折り紙つきです。5シリーズ・ツーリングとしては、ベーシックな523i Touringが650万円になります。廉価モデルは、可変ダンパーはつきませんが、リアのエアサスはツーリングの全車に装備されます。
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(レポート・写真:武田 隆)

リポーターについて

武田 隆(たけだ・たかし)

1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科中退。出版社アルバイトなどを経て、自動車を主体にしたフリーライターとして活動。モンテカルロラリーなどの国内外モータースポーツを多く取材し、「自動車アーカイヴ・シリーズ」(二玄社)の「80年代フランス車篇」などの本文執筆も担当した。現在は世界のクルマの文明史、技術史、デザイン史を主要なテーマにしている。著書に『水平対向エンジン車の系譜』 『世界と日本のFF車の歴史』『フォルクスワーゲン ゴルフ そのルーツと変遷』『シトロエンの一世紀 革新性の追求』(いずれもグランプリ出版)がある。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。

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