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カングー ジャンボリー

5月15日に、山中湖交流センター「きらら」でルノー カングー ジャンボリー2016が開催されました。


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今年で8回目となる開催。カングーはルノー車のなかでは比較的よく見かける車種ですが、それにしてもよくこれだけのカングーが集まるものだと思います。

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オープニングのステージでは、テレビ番組「クルマでいこう!」に出演の岡崎五朗さんと藤島知子さんが、ルノー・ジャポンのフレデリック・ブレンさんと、今回発表された限定車のカングー・ペイザージュを紹介。

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このカングー・ペイザージュはフランス南西部ピレネーのバスク地方がテーマのカラーリングとのこと。メイン会場には参加者のテントが張られたりして、ピクニック気分にあふれています。ほかにも、さまざまなカングーがまわりに置かれていました。

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これはその1台。名古屋テレビ(メーテレ)の「1個だけイエロー」という番組のために仕立てられたカングー。「見ると幸せになる黄色いテレビ番組」というのが番組サブタイトルのようです。もともと黄色はルノーのコーポレートカラーで、街で見かけるカングーも黄色が多いというイメージがあります。このクルマは内装のシートまで黄色でした。後方の白と赤のクルマはラーメンの一風堂のクルマ。

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近年ルノー・ジャポンとのコラボレーションの多い仏洋菓子店ピエール・エルメも、カングーの社用車とともに出店しており、チャリティのために看板商品のマカロン(ルノー・エンブレム入り)が用意されていました。

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新旧のカングーが集結しましたが、とにかくカラフルであるのはカングーならでは。カングーはその名もクルール(カラーの意)を始め、カラフルな限定車が今までに多数企画されていますが、ルノー・ジャポンの戦略は見事に成功していると、これを見ると思わずにいられません。このいろいろな色が揃うだけで、会場の楽しさが違います。

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カーマニアの集まるイベントというよりは、家族で気ままに楽しめるイベントといった雰囲気です。フリーマーケットも参加者が楽しんで商品をクルマの前に陳列しているという感じです。カングーの広い荷室がまた陳列台として活用され、いろいろ演出されたりしています。

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専門店なども出店しています。フリーマーケットも含めて、やはりフランス雑貨趣味、というか、おしゃれでファンシーな雰囲気が目立ち、女性も楽しめる世界が広がっています。こんなところに、カングーの幅広い人気の理由があるような気もします。

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メインの駐車スペースは、基本的にはカングーのみのスペースで、このようにカングーで埋まっています。比較的新しい車種が多いというのも、このイベントの特徴でしょうか。新しく購入した人がそれなりに高い確率でこのイベントに参加しているといえそうです。もちろんリピーターも多いようです。また今年も行ってみようかな、という気にさせるものがあるのでしょう。

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フリーマーケットの風景。すぐ後方は山中湖沿岸。新緑の季節で、実に気持ちのよい景色でした。カングーのイベントとしては最適という気がします。しかし「世界観」というものがこれほどにできあがって共有されているクルマは、そうはない気がします。自動車の歴史上には、「フォルクスワーゲン・タイプ2」という、かつてヒッピーやキャンパーの象徴のようになって未だに根強く愛用されているワンボックスワゴン車がありますが、日本におけるカングーはそれに匹敵する存在ではないかという気もしました。

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場外駐車場にはカングー以外のクルマも多く集まり、このようにルノー・スポール系モデルも集結していました。こちらも限定車が散見され、なかなか思い入れのあるオーナーが集まっているようです。とはいえ比較的新しいモデルが多く、ルノー以外のクルマもやってきています。

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しかし場外駐車場も主役はカングーでした。日本にいるカングーの何%がここへやってきているのか、とついつい計算したくなります。速報の集計では参加台数は、カングーが1108台、その他ルノー車が275台、その他メーカー車が476台とのことでした。集まるカングーは毎年増え続けているそうです。

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飼っている犬なども含めて家族で楽しめるイベント(もちろん一人でも楽しめると思いますが)。また来年の開催が楽しみです。


(レポート・写真:武田 隆)


リポーターについて

武田 隆(たけだ・たかし)

1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科中退。出版社アルバイトなどを経て、自動車を主体にしたフリーライターとして活動。モンテカルロラリーなどの国内外モータースポーツを多く取材し、「自動車アーカイヴ・シリーズ」(二玄社)の「80年代フランス車篇」などの本文執筆も担当した。現在は世界のクルマの文明史、技術史、デザイン史を主要なテーマにしている。著書に『水平対向エンジン車の系譜』 『世界と日本のFF車の歴史』『フォルクスワーゲン ゴルフ そのルーツと変遷』『シトロエンの一世紀 革新性の追求』(いずれもグランプリ出版)がある。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。

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