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東京オートサロン2016(その1:三菱とマツダ)

1月15〜17日に開催された東京オートサロン2016のレポートです。回ってみて目にとまったクルマをいくつか紹介します。

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三菱アウトランダーPHEVのラリーカー。ポルトガルで行なわれたクロスカントリーラリー、バハ・ポルタグレ500に参戦しました。マイナーチェンジ後の三菱の新しいフロントマスクは、三菱らしいという好評の声があるそうです。この車両はどうもレプリカであるらしいのですが、わざわざそれを仕立てるということは、この外観をアピールしたいということでしょうか。フェンダーやバンパーの張り出しが大胆ですが、それらがグリル形状にもマッチしており、なかなかいい佇まいと感じました。
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マツダのこれはデミオの国内向けのラリーカーですが、昨年発売された15MBという競技ベースモデルをラリー仕立てにしたものです。15MBは、デミオの1.3リッターモデルをベースに、英国向けに生産が始まる1.5リッターを搭載し、やはり英国向けのギア比のクロースしたミッションを組み込み、ブレーキも容量の大きいグレードのものに変えて仕立てています。装備簡素化のストリップダウンはしていますが、パワーウィンドウやエアコンなどの通常装備は備わっており、ナビがない以外はまったくふつうに乗れるとのことです。シートも乗用の廉価グレードのもので、上級グレードのモデルと比べてそれほど遜色ないようです。
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この15MBは、いわゆるB級ライセンスで走れるジムカーナ、ラリー、ダートトライアルなどのベース車両ですが、とにかく入門用にこれが普及してほしいという考えがマツダにあるそうです。近年の競技界はベース車両不足で不遇をかこっています。マツダとしてもかつての4WDターボのファミリア以来となる競技ベース車設定だそうです。この15MBは価格も150万円少々で、ふつうにスポーツモデルとして乗るのにもお買い得です。ちょっと乗った人の話では、非常によいそうです。
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こちらはマツダのグランツーリスモ用の車両の実車版。周知のとおり昨2015年の英国グッドウッドのイベントで展示されたものです。ルマンのマシンをイメージしており、近年のマツダの一連の「魂動デザイン」の一環になるようですが、少し市販車とはタッチが異なる印象です。フロントエンジンではないはずですが、ノーズが短いのも「魂動デザイン」としては新鮮です。もっとも、ノーズが伸びているようなデザインに見せているのかもしれませんが。こういう近未来的でなおかつストイックな雰囲気の「魂動デザイン」も、見入ってしまうものがあります。まさに魂を動かされる、といった感じです。


(レポート・写真:武田 隆)

リポーターについて

武田 隆(たけだ・たかし)

1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科中退。出版社アルバイトなどを経て、自動車を主体にしたフリーライターとして活動。モンテカルロラリーなどの国内外モータースポーツを多く取材し、「自動車アーカイヴ・シリーズ」(二玄社)の「80年代フランス車篇」などの本文執筆も担当した。現在は世界のクルマの文明史、技術史、デザイン史を主要なテーマにしている。著書に『水平対向エンジン車の系譜』 『世界と日本のFF車の歴史』『フォルクスワーゲン ゴルフ そのルーツと変遷』『シトロエンの一世紀 革新性の追求』(いずれもグランプリ出版)がある。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。

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